Home −>
6.TrueImageをWindowsPEに組込む原理 // 魔法のキキv3

☆ 6.TrueImageをWindowsPEに組込む原理   最終更新:2015.3/9

ページ1 −> ページ*


 TrueImageは定番のイメージバックアップソフト.標準のリストア用CDはLinuxベースであり,起動が早くメディア作成も楽(パッケージ版はそれすら不要)という長所があるが,

一部環境(SATA)でハードディスクを認識しない,NTFSが関わる処理が遅い

 という欠点を持つ.(だからこそ体験版があるわけだが) この欠点を回避する方法のひとつが,WindowsPEをCDから起動しその上からWindows版(PE版)のTrueImageを使うという手法だ.(デュアルブートやBartPEもアリ)
 ほぼ同じ考え方であるBartPEとどちらがいいかという問題もあるかもしれない.そこらへんは搭載メモリ容量や使用OS,使用TIバージョンから判断してほしい.なお,正式サポートは2010(PlusPackで対応)から.非サポートでいいなら9Home以上なら実際には動くはず.PEのバージョンは11以前なら2.1,2009以降は好きな方を(安定性では2.1,機能は3.xか?).


Acronis TrueImage Home 2010などを独自の方法で組み込む[推奨]

 TrueImageを組み込んだWindowsPEを作るのであればWinPe-tch Directを使うのが簡単だしお勧めです.特化した解説はこちら.もしくは標準的な解説を.
 WinPe-tch Directを使えば,WindowsAIKやTrueImageのインストール不要,よって作成も速い.使えるTrueImageのバージョンが圧倒的に広い(2011,2010,2009,11,10,9Home,LE,Personal2,DiscWizard).などなど.役立たずな公式の方法とは違います.(ただし公式アップデートによる仕様変更には弱い.こればっかりはどうにもならない弱点です)
 *atih.zipは使用しません.ダウンロード不要そんな入手不可なものを前提とする某サイトは見捨ててくださいね.



TrueImageをWinPEに組み込む技術的解説

 *PEマニア,マニアになりたい人以外は読むのをお勧めしませんw
 PEプラグインの構造,それは簡単に言えば,本体+ドライバファイル+レジストリだ.これはPEプラグイン自体を見てもらえばわかるだろう.BartPEの場合,PEプラグインの中の設定ファイル(.inf)をPE Builderが参照し,それに従ってBartPEにファイルのコピーとレジストリの書き換えを行っている.
 ではWindowsPE2/3でTrueImageを動かすにはどうしたらいいのかというと...実は考え方はBartPEと全く変わりません(BartPE自体がWindowsPEのクローンだし).ファイルとドライバをコピー&レジストリの書き換えをすればOKです.しかし,WindowsPEにはソフト組み込み機能がない,ではどうするか.ここで,私74part4はこう考えた.BartPEプラグインを真似すればいいんじゃね?これならBartPEプラグインさえあればWinPEへも組み込める!私はスクリプト実行環境なんて作れないので,DOSコマンドを使うことにしました.

とりあえず身近にあった2010PlusPackを例にとります.

インストール先TrueImageHome\BartPE\acronis.infを開きます.

[WinntDirectories]
a="Programs\Acronis",2
dira43="Programs\Acronis\a43",2
これは,PEとなる出力先の指定.a=とb=は[SourceDisksFiles]で使われます.

[SourceDisksFiles]
files\TrueImage.exe=a,,1
(以下略)
コピー元となるファイルの指定.右側のaが[WinntDirectories]で指定したターゲットフォルダを指定しています.まあつまりfiles\TrueImage.exeはX:\Programs\Acronisに向かうわけ.

files\Drivers\snapapi.dll=2,,1
files\Drivers\snapman.sys=4,,1
ここ,なにげに重要.TrueImageで共通して使われるファイル名で,snapapi.dllはTI用のシステムファイルでsystem32フォルダ行き,snapman.sysはドライバファイルでsystem32\driversフォルダ行きだ.

フォルダの作成はmkdirコマンド,ファイルのコピーはcopyコマンドを使用.WinPEの慣例にならい,Program Filesフォルダ内に作成.



[SetupReg.AddReg]
0x7, "ControlSet001\Control\Class\{4D36E967-E325-11CE-BFC1-08002BE10318}", "UpperFilters", "PartMgr", "snapman"
0x7, "ControlSet001\Control\Class\{71A27CDD-812A-11D0-BEC7-08002BE2092F}", "UpperFilters", "snapman"
レジストリの読み書き.HKLM\system\ControlSet001で,システム関連の場所.この2カ所のUpperFiltersはTrueImageが動作する上で必須だ.仕組みはよくわからないがw

0x1, "ControlSet001\Services\snapman", "ImagePath", "system32\DRIVERS\snapman.sys"
ここで,ドライバの指定.同じくここも重要.これによりドライバファイルを起動時に読み込む.

[Software.AddReg]
0x1, "Acronis\TrueImage", "powerpack", "数字の羅列"
0x1, "Acronis\TrueImage", "standard", "数字の羅列"
ここにプロダクトキーをエンコードした物が来る.これがないとTrueImage自体起動できてもバックアップをさせてくれない.

レジストリを書き換えたいところをregファイルとして作成,



[SetValue]
"txtsetup.sif", "SourceDisksFiles", "snapman.sys", "1,,,,,,_3,4,1"
"txtsetup.sif", "SCSI.Load", "snapman", "snapman.sys,4"
"txtsetup.sif", "SCSI", "snapman", """Acronis Snapshot Driver"""
"txtsetup.sif", "HardwareIdsDatabase", "STORAGE\Volume", """Volume"",{71A27CDD-812A-11D0-BEC7-08002BE2092F}"
BartPEでは必須ですが,WindowsPE2/3ではPEの仕様上,不要になりました.

*見ればわかるとおり一部しか解説していません.もっと詳しく知りたかったらググってください.

□例外その1
2010PlusPackについては,{素のWinPE}と{ツールでTIを組み込んだWinPEのISOファイル}について,
・ファイルの有無の差(増減)を比較
・レジストリハイブをregファイルとして出力した上でRegDiffを用いて変更場所の検出
を行った.

□例外その2
LE/Personal2の組み込み.正直言ってやりたくなかった,誰かが代わりにやってほしかった.まずはインストール前のレジストリを保存します.インストールを終わらせます.レジストリを再度保存します.この2つをRegDiffで検出します.変更箇所で,ドライバやサービスなど重要なところを選んでレジストリを書き換えるようにします.ファイルについても,更新時間などから追加されたファイルを突き止め,PEにコピーするようにコマンドを配置します.
他のTrueImageの組み込みと異なり,Win版そのものを組み込んでいます.複雑で面倒くさい.



Acronis TrueImage Home 2010を組み込む[公式だが非推奨]

TI9HomeからBartPEプラグインが付属しているもののWinPEへの組み込みは公式には公開されていなかった(10/11toPE2は非公式).その後,2010になってやっと,PlusPack(有料)に含まれるツールによりPEへの組み込みが搭載された.
作り方は,素のWinPEをWinAIKから作り(コマンドを1回),それをPlusPackのツールによってTrueImageを組み込む.PEを起動するとTrueImageのみ使用可能.
文字にすると簡単そうだが,AIKや仮想PCや.NET2のインストールなど,意外と時間がかかる.はっきり言って欠点だらけです.純正好きで無ければ勧めない.



ページ1 −> ページ*


Home −>
広告Scriptは http://x6.syakuhati.com/ufo/089822600 です,Adblockする人へ.